膝痛

膝痛は、

このような症状にオススメ

鍼治療では、痛みに対する効果が高く評価されています。鍼の刺激によって分泌されるモルヒネのような役割をもったホルモンが、痛みを抑える効果があり、また痛みを脳に伝える神経をブロックする働きがあるため、痛みの緩和に有効なのです。

また、リラックス効果のあるセロトニンなどのホルモンも分泌されるため、自律神経のバランスが整い、交感神経と副交感神経の働きがスムーズに行なわれ、ストレス性の症状に効果があります。さらに自律神経は、胃腸などの内臓や血圧もコントロールしているので、自律神経のバランスが整うことによって、内臓機能のバランス回復に役立ちます。

筋肉のコリやハリにも効果があります。鍼を刺入すると、血液やリンパの流れが良くなるので、固くなっていた筋肉の緊張がほぐれて柔らかくなり、コリやハリが緩和されるのです。

また、あまり知られていませんが、鍼治療は美肌にも効果があります。鍼で傷つけられた細胞は修復しようと増殖します。それが細胞の活性化に繋がり、コラーゲン繊維を強くします。

そのため肌の弾力が高まり、シワやたるみの予防に繋がるのです。また、血流が促進されくすみを改善、筋肉の刺激によるリフトアップ効果など、さまざまな美肌効果が期待できます。

身体はつらいのに病気じゃない

体調が良くないけれど検査しても異常がないというような場合も、鍼灸は効果があります。

西洋医学では病気の原因を特定し、投薬や外科的治療で病因を取り除き、機能回復を図りますが、東洋医学では身体の免疫力を高め、自然治癒力の向上を図ります。そのため、異常はないけれど身体が辛いときなど、病気ではないけれど体調が優れない場合でも、効果を発揮します。

ですから、病気の予防や健康維持、体質改善など、さまざまな場面で有効的に取り入れることができます。

 

鍼治療

名前の通り、鍼を患部やツボに刺して治療する針治療。髪の毛ほどの極めて細い針(直径0.12mm~0.44mm、長さ30mm~80mm程度)を使用します。

鍼を刺す方法として主に行なわれているのは管鍼法。これは金属か合成樹脂製の円形の筒を使って刺入する方法です。また、中国で行なわれている方法で、筒を使わずに鍼を親指と人差し指でつまんで刺入する方法も一部では行なうこともあります。

刺し方でよく使われる手法としては、目的の深さまで刺し、刺した鍼を上下や回旋、振動など一定の刺激を与えてすぐに抜く「単刺」、刺したまま5~15分ほど置く「置鍼」、刺した鍼に微量の低周波電流を流して、筋肉の血行促進を図る「パルス鍼」などがあります。これらは症状によって使い分けられます。

なぜ効くのか

なぜ鍼治療に改善効果が期待できるのでしょうか。それはツボに刺した鍼による刺激が自律神経系、免疫系などに作用して、緊張を緩和し血液やリンパ液の代謝を向上させることにより、自然治癒力をアップさせる働きがあるのではないかと考えられているからです。

また、鎮静効果が古来より認められていますが、その理由として、

鍼の刺激が脊椎で痛みを抑えるゲートコントロール作用が起こる

  • 鍼の刺激によって脳内に痛みを抑制するエンドルフィンが分泌される
  • 鍼の刺激が末梢神経の痛みの信号を遮断する
  • ツボの刺激により痛覚閾値が上がるため、痛みを感じにくくなる
  • 筋肉の緊張が緩むため血液の循環が改善される

などの諸説があげられます。

灸治療

灸は「お灸」「やいと」などと呼ばれ、一般に広く行なわれてきました。もぐさを使ってツボに熱刺激を加える方法で治療を行います。直接皮膚にもぐさを乗せて着火させる直接灸と、もぐさと皮膚の間をあける間接灸があります。

直接灸では、もぐさの大きさは糸状や米粒ほどの小さいものから小指大の大きさのものがあります。熱の刺激が強く、施灸後に水泡ができることがあり灸痕が残ります。

一方、間接灸には、もぐさと皮膚の間に灸点紙という紙を入れて、もぐさが直接皮膚に触れないようにするものや、薄く切ったにんにくや生姜、味噌などを挟む隔物灸と呼ばれるものがあります。熱を和らげるものを挟むため、温和な熱さとなります。

なぜ効くのか

灸にはツボや患部に熱刺激を与えることによる血行改善効果が期待されています。そのため、血液内の免疫物質が分泌されたり、造血作用が促進されたりして、身体の機能改善や抵抗力向上が起こると考えられています。